岐阜県現代陶芸美術館は陶都である多治見市と土岐市のちょうど境あたりにある。 東濃地方は陶磁器の全国屈指の大産地であるが、昔は安物の日用雑器の生産が殆どでした。 そのなかでは、今回この美術館と一緒に訪問した幸兵衛窯のある多治見市市之倉町だけは、昔から盃を主体として生産してきた町で透き通るような薄い陶磁器を作る技術を持った業者(窯焼きといいます)の多い町でした。 この地方には、蛙目粘土(がいろめねんど)という、花崗岩の中の長石が風化分解して出来た陶磁器の生地用の粘土が沢山出たことで、陶磁器の生産が盛んになったものです。 しかし、生地の厚いどんぶりのようなものを沢山作ってきたので、無尽蔵と思われた貴重な特産の蛙目粘土も枯渇し始め、30〜40年くらい前から、もっと生地が薄くて付加価値の高い焼物を作ってゆこうという動きが出てきていました。 最近では、この地方の陶磁器生産者が力をあわせて努力してきた成果が現れてきて、高度な技術を要するものとか、優れたデザインのものとかも生産されるようになってきています。 岐阜県では、この地方の陶磁器産業全体の更なるレベルアップを図るために、現代陶芸美術館とオリベスクエアというメッセ施設からなる、《セラミックパークMINO》を作ったのです。 今回訪問した時は、創立250周年記念ーウエッジウッドーヨーロッパ陶磁器デザインの歴史ーという企画展が開かれていました。 ウェッジウッドの洋食器はあまりに多く出回っているので安物のイメージがあり、いままで購入したことがありませんでした。 今回この展示を見て少し見直した部分もあります、しかし展示の仕方がウェッジウッド側から見た一方的なところがあり、世界中の新技術はウェッジウッドに始まるといった展示と説明が気になりました。 やはり美術館でやるからにはもっと客観的にドイツなどヨーロッパ、中国、日本、その他の国々などとの技術、デザインの関係なども知りたいと思います。 解説して戴いた学芸員は美術館のホームページで見ると、岩井美恵子(いわい・みえこ)さんと思いますが、この方面の専門家だと思いますので、も少し配慮のある説明がほしかったと思いました。 |
美術館のパンフレット |
セラミックパーク M I N O |
ウェッジウッド美術館 理事長 あいさつ |
主催者 あいさつ |
駐日英国大使 あいさつ |
初期ウェッジウッドについて |
ウェッジウッド展のパンフレット 中央の壺をクリックすると拡大表示されます |
|
同上パンフレット 画像及び説明文をクリックすると拡大表示されます |