京都国立博物館へは2年半前の2007年10月にも行っているが、その時は狩野永徳の特別展が開かれていた。
今回は狩野永徳とほぼ同じ安土桃山時代から江戸時代初期に活躍し、狩野永徳と絵画の世界で覇を競った長谷川等伯の特別展であった。
長谷川等伯については詳しい知識がなかったのであまり期待しないで行ったが、予想以上に素晴らしく、いい一日を過ごすことが出来た。
もう昔から評価が決まっている作品なので私から改めて言うこともないと思うが、松林図屏風は特に素晴らしく、400年も前にこのような絵画表現がされていたのかと本当に感嘆しました。
さすがに来館者も多く、10時半ころに到着したときには入館まで1時間から1時間30分待ちと表示されていたが、私たちは団体なので別扱いになっていて15分待ちくらいで入館出来た。
この日は1日中雨だったにもかかわらず多くの人が長蛇の列をつくって傘をさして入館を待っており、こうした美術の愛好者の多さを改めて実感しました。
ここを見から懐石・瓢樹で昼食のあと、今回の京博の特別展にも出展されていた楓図など長谷川等伯の代表作とその息子の久蔵の桜図、また田淵俊夫画伯の墨絵などで有名な智積院に行ったが、ここはよく手入れされた庭が雨にぬれて心落ち着くひとときでした。
この国宝・楓図壁貼付の解説は2枚下のパンフレットの中央部分にあります |
この国宝・松林図屏風の解説は下のパンフレットの左上部にあります |
この国宝・松に秋草図屏風の解説は中央部にあります 各解説、画像をクリックすると拡大表示され読みやすくなります |
各画像をクリックすると解説とともに拡大表示されます |
各作品はクリックすると拡大されて画像左の説明が読めます | ||
かなり待った後右の入口から入館 左の口は出口 |
入館待ちの人の列 |
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上の二枚と下の二枚がそれぞれ一幅の絵です(中央で分割されています) | |
昼食をいただいた「懐石 瓢樹」は明治期の有名な日本画家今尾景年の邸宅が使われています。
今回同行して長谷川等伯の解説をしていただいた三重大学教授の藤田伸也先生の話では先生がまだ若いころこの建物には今尾景年の養嗣子の今尾景祥氏が住んでおられたそうで、訪問して話をしたことがあるとのことでした。
食事のとき料理人の方が座敷に来て「懐石 瓢樹」の由緒、料理などについての説明をしていただいたが、この時この建物は今尾景年がパリ万博で特賞をとったことを祝って京都市が今尾景年に贈られたものとのことであった。
敷地が400坪ほどあるとのことで京都のこんな中心地を贈るとはこの受賞の評価がいかに高かったかを示していると思います。
料理は京料理らしく見ためがきれいで、おいしいものでした・・少し量は少なかったですが。