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葛飾北斎は現代の人々の殆どが好きな浮世絵のひとつであろうと思います。
その理由はそれぞれの人によって異なると思いますが、私は、古い昔の絵という感じがせず、感覚的に直接うつたえかけるようなインパクトのある画面が大好きです。
2年近く前に小布施の北斎館を訪ねましたが、ここで多くの肉筆画を見て、北斎も浮世絵の下絵としてでなく、これほど多くの肉筆画を描いていたのかと思ったものです。
今度の北斎展は、長崎のオランダ商館長とシーボルトなどが持ち帰ったものが、パリのフランス国立図書館とライデンのオランダ国立民族学博物館に所蔵されているものですが、残念ながら(?)小布施の北斎館所蔵のものより量質ともに数段レベルの高いものでした。
小布施のものは、北斎がながく逗留し世話になった豪商、高井鴻山のところに遺した肉筆画が中心になっているのですが、今回出展されていたものは上記のようにオランダ商館長とシーボルトなどが直接良いものを選んで購入したものと、画題などを指定して描かせたものなどのようです。
指定して描かせたものは、ヨーロッパでは珍しい日本の風俗などのものが沢山あり、これまで見てきた北斎の絵とはかなり異なったものでした。
下のパンフレットの中の《神楽巫女》と《驟雨》がその例ですが、遠近法、陰影法など洋画の技法で描かれており、これが北斎かと思わせます。(北斎が直接描いたのではなく、その工房で描かれたようですが・・)

以下は北斎展のパンフレットの文章です
「赤富士」の名で知られる《冨嶽三十六景 凱風快晴》など、北斎(1760-1849)の作品は、日本人のみならず、西洋の人々も魅了し続けてきました。パリのフランス国立図書館と、ライデンのオランダ国立民族学博物館には、日本人の暮らしぶりを描く作品が所蔵されています。 オランダの画用紙に描かれたこれらの作品は、明らかに北斎の画風であり、実はオランダ商館長と、シーボルトが持ち帰ったものなのです。 文政年間(1818-1830)、オランダ商館長は、4年ごとの江戸参府のたびに北斎などの絵師のもとを訪れ、その制作を依頼していたのでした。 そして、今回、オランダとフランスに分蔵されていたこれらの風俗画が、両館の協力を得て初めて同時に里帰りすることになりました。 本展では、これらの作品によって、これまで“知らなかった”北斎像をさぐり、北斎とシーボルトの交流にも着目します。と同時に、おなじみの「冨嶽三十六景」や『北斎漫画』のほか、 版画や版本、肉筆画、摺物など、初公開を含む北斎の名品を幅広く紹介します。 “知らなかった北斎”と“知っている北斎”、ふたつの視点から迫る本展で、豊かで力強い北斎の芸術世界をお楽しみください。


パンフレット表

パンフレット裏
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名古屋市美術館遠景
木立の向うに見える

建物の脇にこんなものもあった

左の黒川紀章の作品の説明

美術館入口

常設展入口

地下一階の庭にあった

これも地下一階の室内にあった
ビルの造形

左の説明

これも地下一階の室内にあった
労働者の造形

ミュージアムショップ

ミュージアムショップ

ミュージアムショップ

有名な北斎の富嶽三十六景は最初三十六枚組として企画されたもののようですが、よく売れたのか十枚追加され、四十六枚組みとなったようです。
これも何枚か出展されていました。
下の各サムネイルをクリックすると拡大表示されます。
また、そのまた下の少し大きな絵はスライドショーになっていて矢印をクリックすると入れ替わってゆきます。ただここには17枚しか入っていません。


























四季耕作図屏風 文化年間(1804-18)中期 踊独稽古 文化12年(1815年) 肉筆風俗画《神楽巫女》 文政年間(1818-30) 諸国瀧廻り 下野黒髪山きりふりの滝 天保4年(1833)頃 美人夏姿図 文化年間(1804-18)中期 おしおくりはとうつうせんのづ 文化年間(1804-18)初期 肉筆風俗画《驟雨》 文政年間(1818-30)