パラミタミュージアムのサイトへ 他の美術館一覧へ     所在地 三重県三重郡菰野町大羽根園松ヶ枝町21-6 
tel 059-391-1088 
訪問日 2014年1月11日

パラミタミュージアムは三重県の菰野町という小さな町にある美術館です。
パラミタというちょっと変わった美術館名の由来のついては美術館のホームページには次のように書いてあります。
  『 館名の[Paramita・パラミタ]はメインコレクションの池田満寿夫「般若心経シリーズ」にちなんで、
   梵語の「はらみた・波羅蜜多=迷いの世界である 現実世界の此岸から、悟りの境地である涅槃の
   彼岸に至ること」に 由来しています。』
私はたまたまテレビでこの美術館で『 高円宮家の根付コレクション 』が展示されていることを知り訪問したのですが、かなり都会から離れたところにある美術館なので、こじんまりした小さな美術館だろうと思って出かけたのですが、広い敷地に意外に立派な建物が建っているのにまず驚きました。
今回の訪問の目的はテレビで紹介されていた根付のコレクションでしたが、入館して展示品をみるとやはり池田満寿夫のの作品がこの美術館の一番の収蔵品・展示品であることが良くわかりました。
入館してすぐの第1室・第2室・第3室に、池田満寿夫の焼き物による波羅蜜多心経に関係する焼き物の造形品と版画が大量にまたうまく展示されていて、また展示品の造形品も版画も素晴らしいものが多く、この二つの部屋の雰囲気を感じることによって、この美術館で美術品を鑑賞するのだという展示品に対する気持ちを盛り上げてくれました。
あと万古焼の古陶、中村晋也の彫刻、小島三郎一の絵画、山田牧生の石彫、内田鋼一の陶壺・陶板、伊藤慶二の陶彫などを見せていただきましたが、それぞれ気持よく鑑賞することが出来ました。
私は残念ながら芸術を見ることは好きでも、評価する能力はありません。
しかし万古焼は骨董品としての価値もあり見かたは異なると思いますが、その他では池田満寿夫の作品は勿論すてきな物が多かったのですが、私は通路に展示してあった中村晋也の釈迦十代弟子の彫刻がすばらしいと思いました。
建物の外のパラミタガーデンも大変広いとは言えませんが、いくつもの作品が展示されており、よく整備・清掃もされていて、美術品鑑賞で疲れた頭を休めることができました。

この様な場所にこれほどの美術館を運営している事業主体はどんなところだろうと調べたところ、公益財団法人・岡田文化財団というところでした。
この財団の理事長はイオン株式会社の事実上の創業者で現名誉会長の岡田卓也氏で、34年前に三重県における芸術・文化の発展と振興を目的として岡田氏の寄付金などで設立されました。
その後毎年三重県の多方面の分野への助成事業を続けており、なかでも三重県立美術館へは毎年何点かの美術品の寄贈を続けていて、三重県立美術館の収蔵品の中心的存在となっているとのことです。
また2005年には岡田卓也氏の姉の小嶋千鶴子氏からパラミタミュージアムの土地・建物・収蔵品の寄付を受け、パラミタミュージアムの運営にかかわることとなったようです。
なお岡田卓也氏の長男はイオンの社長の元也氏、二男は衆議院議員の克也氏です。
岡田文化財団へのリンク



美術館外観


美術館の駐車場にあった看板

右の建物が美術館です
道路のすぐ左は近鉄湯の山線

美術館入り口
 

同左
正面の壁画は内田鋼一の陶板

池田満寿夫の作品

美術館に入ってすぐの第一室と第二室に、部屋の中心はテーマの波羅蜜多心経に関連する焼物の造形作品、壁面には版画が展示され、全体として統一がとれた配置で気持良く鑑賞出来た。


第一室
手前はかわらけ様の焼き物
心経陶片

第二室
数多くの波羅蜜多関連の焼き物
壁面は版画

 

立体曼陀羅

 
 

手前右端が大仏塔
第三室

仏画陶板 第三室

仏画陶板 第三室
クリックすると正面からの画像が
見えます              

同上

人面塔 第三室

 第三室


企画展”

高円宮家の根付コレクション”


テレビで紹介されていたこの企画展で小さなものが本当に精巧に細工されているのを見て、この美術館に行くことを思い立ったのですが、実際に実物を見てみると予想以上に小さく、よく見えませんでした。
使われた時には手にとって見たものと思いますが、そうすればまた違う感慨があったと思います。
それと『 高円宮家の根付コレクション 』だけで400点近くもあったので、物は小さいし相当疲れ、終わりころは丁寧にはみることができませんでした。
また見ていて気がついたのですが、展示されていたもののうち6〜7割は1990年以降に製作されたもので最近も製作が続いていることを知りました。


企画展パンフレット

画像をクリックすると拡大表示されます










釈迦十大弟子



美術館の廊下に展示されていたがはば等身大の像が10体並んでおり、青銅製と思われ素晴らしいものでした。
下の写真をクリックするとカラー写真が表示され、文字の部分をクリックすると説明の文字が大きくなって読みやすくなります。





萬古焼

 萬古焼は岡田家で早くから収集してきたものということで、沢山の作品(収集品)が展示されていた。
この美術館には、最初期の古萬古から有節萬古、明治萬古、四日市萬古など各時代に物を1000点以上所蔵しており質量ともに日本一とのことです。
下のパンフレットは館内に準備されていた萬古焼のものですが、クリックすると字が大きくなって読みやすくなります。
パラミタミュージアムのホームページには今回出展されている古萬古のうちの数点の画像が出ています。



その他の展示品


クリックすると大きくなります 

パラミタガーデン

美術館には比較的広い庭があり、下のパンフレットにあるようないくつもの作品が配置されています。


  「四角い石」 山田牧生

左は庭に面したサロン 
 
ガーデンの中はこんな林と小道が
ほとんどです
 
 「陶の椅子」 稲垣太津男
 
 
「作品」  宮本京子
 




自然薯 ”茶 々”

パラミタミュージアム を鑑賞した後、近くのとろろ御飯の店にはいった。
入ってみたらなかなかの店でした。とろろめし・とろろ懐石・とろろ御膳・とろろ揚げ・むかごの天ぷら・その他各種御膳などいろいろなとろろ料理がありました。  食べたのはとろろ御膳の”雅”でしたがおいしく食べることが出来ました。 




 

とろろ御膳”雅”