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正倉院展にはこれまで何回も行っているが今年は今回が2回目である。
奈良国立博物館は何時行っても特別展も常設展も充実していて見飽きないが、正倉院展はまた格別である。
所蔵されている宝物は約9000点にのぼるとのことであるが、毎回80点ほど(今回は69点)が出展され、57回目の今回で総数のほぼ半分が出展済との事である。
このペースだとすると、同じものの実物を見られるのは100年以上先になり、1人で2回見る人はほとんどいないことのなる。
いずれの宝物も図録とか、最近はDVDの動画などで紹介されており、今年の宝物もほとんどは、どこかで見たことのあるものであるが、やはり実物を見ると表面のつや、凹凸、微妙な色合い、また図録などでは実感できない大きさなどが間近で確認できることと、なによりも千数百年を経た宝物の迫力は、仏像、工芸品などでは本当に後光がさしているとさえ思いました。

正倉院周辺の秋


この看板を見ても今回の展示の
目玉が棊局であるかとがわかる

奈良公園内に沢山見られた

前方が東新館、手前が西新館
二階が展示室

紅葉した奈良公園

同左

空から見た正倉院

二つあるという正倉院の門の一つ


展示御物


今回第57回正倉院展の目玉は象嵌の棊局・棊子・合子・棊局の龕など、囲碁の道具である
下の写真は博物館の館員の方による説明で使われたOHPを写したものです。

正倉院の建物
子供の頃に校倉造の建物は湿気で木材が伸縮して建物の中の湿度を一定に保つ働きがあると聞き信じていたが説明ではいつでもかなりの隙間があり1時間に3回くらい空気が入れ替わるとの事であった。









百索縷軸
ひゃくさくるのじく
厄除けの糸巻き

平螺鈿背八角鏡
螺鈿の鏡

漆皮箱
しっぴのはこ
鏡箱

木画紫檀棊局
もくがしたんのききょく
碁盤

金銀亀甲棊局龕
きんぎんきっこうききょくのがん
碁盤の箱

左の拡大写真



銀平脱合子
ぎんへいだつのごうす
碁石入れ

紺牙撥鏤棊子 こんげばちるのきし
紅牙撥鏤棊子 こうげばちるのきし
碁石

瑠璃壺(右下)
るりのつぼ
ガラスの壺(唾壺 だこ)

花氈
かせん
フェルトの敷物(山羊の毛)
大きくて厚みもある

花卉及鳥形夾纈図・牛形臈纈図
かきおよびとりがたきょうけちず
うしがたろうけちず
屏風画面の残欠

金銀鈿荘唐太刀
きんぎんでんそうのからたち
かざり太刀


続修正倉院古文書 第5巻
ぞくしゅうしょうそういんこもんじょ
表面とされている面が本当は裏で
不要になった戸籍の紙で写経を
したものらしい

大歌緑綾袍(右下)
おおうたみどりあやのほう
綾の上着

浅緑地鹿唐花文錦大幡脚端飾
あさみどりじからはなもんの
だいばんのきゃくたんかざり
幡の下端の飾

犀連珠円文錦残片
さいえんれんじゅえんもんにしき
ざんぺん
犀の文様の錦の残片

左の残片から元の文様を
復元したもの


緋?鳥兜(左上)
ひあしぎぬのとりかぶと
楽舞用の絹のかぶりもの
布襪(右下)
ぬののしとうず
麻布のくつした

布作面 3枚
ふさくめん
麻布の面



布虎兜
ぬのとらかぶと
楽舞用の麻のかぶりもの

錫杖
しゃくじょう

犀角如意 (表と裏)
さいかくのにょい
仏具(まごの手が仏具となった)

左の拡大写真


粉地銀絵花形几(左上)
ふんじぎんえのはながたき
献物几
刻彫梧桐金銀絵の花形合子
こくちょうごとうきんぎんえの
はながたごうす
花形のふたもの








犀角杯(左上は上から見たもの)
さいかくのつき
犀の角のさかずき

馴鹿角
じゅんろくのつの
トナカイの角
象牙

聖語蔵
しょうごぞう
各種の経が入っていた蔵

根本薩婆多部律摂 巻第3
かんぽんさっばたぶりつのしょう
光明皇后御願経